脂肪吸引の失敗

今日は他のクリニックで脂肪吸引をされてご納得されなかった患者様のカウンセリングをさせて頂きました。
当院では初めての脂肪吸引の方も多く見えますが、他のクリニックで脂肪吸引された後の修正希望の患者様も多くご来院されます。患者様はみな「他のクリニックで脂肪吸引をして失敗されたので修正してほしい」とおっしゃいます。

その中には、しっかり吸引されているのだけれども術前の説明不足により不満になっているケースもあれば、十分な脂肪吸引がおこなわれていないケース、逆にとりすぎて凸凹しているケースなど様々です。そのすべてにおいて患者様は失敗したと感じていらっしゃいます。
しっかり吸引が行われているにも関わらず説明不足によって患者様の期待に見合わなかったケースでは、当院で再度ご説明だけして納得されお帰りになられる患者様もおられます。また、技術不足により脂肪吸引をした部分が凸凹になっている症例もあります。その中には修正が困難なケースもあり、心苦しいですが施術をお断りせざるを得ないことも現実にございます。
やはり、患者様にとって満足のいく結果になるためには、手術の前に正しい情報をお伝えすることと、しっかりとした技術は必要不可欠だということは間違いありません。

患者様が失敗と感じる脂肪吸引は以下の通りです。
① 吸引量の不足
② 取りムラや取り過ぎによる凸凹
修正希望の患者様はこの2つのうちどちらか、もしくは両方を不満に思いご来院される方が多いです。

今回の患者様のケースでは、太ももの脂肪吸引後、効果の実感がなく、再度太ももの脂肪吸引をご希望されていらっしゃいました。
実際に診察してみると、たしかに十分な吸引はなされていないようでした。

今回の患者さまがお感じになられていた不満は吸引量の不足です。実は、たくさんある脂肪のほんの一部分を吸引するには、あまり経験もいらず高い技術がなくても術後の凸凹などのリスクはそれほど高くありません。そのため、当院にとってはごく少量の脂肪しか吸引していないと感じる手術も普通に行われています。しかし、当たり前ですが脂肪を残せば残すほど術後の変化は少なくなります。脂肪吸引は「細くなることが目的ではなく、ある程度形を整える事を目的とする手術だ」とおっしゃる医師もおられます。そのこと自体を否定するつもりはありませんが、カウンセリングでしっかりとそのことを伝え、患者様も効果が大きくないことをご納得の上で手術をされているのであれば、当院に修正目的でご来院をされることはなかったのではないかと考えてしまいます。

実際にクリニックによってどの程度脂肪を吸引するかは様々です。あるクリニックでしっかり取ったといえるレベルでも、別のクリニックではまだまだ十分に取れるレベルだということはあり得ます。ご希望のクリニックが脂肪吸引に対してどのような考え方で手術を行っているか、ご自身のご希望とあっているのかを確かめることはとても重要です。少しすっきりする程度で十分な患者様が、しっかりと吸引するクリニックで手術を行えば「細くなり過ぎ」と感じるかもしれません(私が経験する限り、細くなり過ぎて困るとおっしゃる患者様はいらっしゃいませんが、、、)。しっかりと脂肪を減らしてほしい患者様が、形を整える程度が脂肪吸引だという考えのクリニックで手術されても当然満足することはできません。

水の森美容外科では、多数の症例実績より、凸凹にならない程度で、これ以上ないという脂肪吸引を確立していると自負しております。「しっかりと細さを出す脂肪吸引」で、多くの患者様にご支持を頂いておりますので、今後ともこの方針で脂肪吸引を行ってまいりたいと思います。

また、手術と同様に手術前のカウンセリングも非常に大切です。
カウンセリングでは、ただ良いことだけを伝えるのではなく、患者様に正しい知識をしっかりお伝えしていくということが、いかに重要かは言うまでもございません。

今回ご来院された患者様のお話によると、脂肪吸引を受けられたクリニックでは、カウンセリングの時には「しっかり細くなりますよ」と説明していたにもかかわらず、術後効果の実感が少ないことを訴えたところ、「脂肪吸引は形を整える程度の手術です」といった説明がなされたとのことでした。
このような対応は誠実さに欠け、関心できるものではございません。これでは患者様が失敗したと感じてしまうことも当然なのではないでしょうか。患者様も「いたずらに不安をあおり強引に手術を勧めてこないかどうか」なども含めて、「誠実に対応してもらえるかどうか」を、ぜひしっかりとご確認頂いた上でご手術に臨まれてください。

さらに、再手術希望の患者様の中で多い、もう一つのパターンが、脂肪の取りムラの症例です。
脂肪吸引での修正依頼で吸引不足と同様に多いのが脂肪の取りムラ・凸凹であり、いくつかよくあるパターンがあります。太ももの外側の張り出し部分のみ不自然に凹んでいたり、内ももの付け根部分の吸引が十分でなかったり等ありますが、共通して言えるのが綺麗な形ではないということです。診察をしてみてこれでは失敗と言われてもしょうがないと感じる症例もあります。
たくさんの脂肪から少量の脂肪を取るためにはあまり技術や経験が必要でないとのお話をさせて頂きました。しかし、多くの医師はより高い技術をめざし日々精進しています。その旺盛な技術欲が悪いほうに出てしまうと、取りムラ等の凸凹の原因となってしまうのではないかと思っています。

ここからは予想も入ってしまいますので、いち医師の想像も含めた意見として読んでいただけると幸いです。

日頃、脂肪をしっかりと取る脂肪吸引をしていないクリニックでは、より多くの脂肪を取る時に注意すべき多くのことを知らずにいるのではないでしょうか。少量の脂肪を取ることと、しっかりとした量の吸引をするということは、ただ時間の掛け方が違うだけではありません。脂肪をしっかりとればとるほど、必要とされる技術は格段に上がります。左右をそろえる技術や取りムラを起こさない技術・ギリギリまで吸引しながら凸凹にならない技術など数え上げればきりがありません。そのことを知らずにただ漫然と多くの量をとろうとすると、取りやすいところはしっかり取れたとしても取りにくいところが多く残ってしまったり、無理に吸引し過ぎる事で凸凹になったりしてしまいます。少量の脂肪を吸引するときとは全く違う点に気を配る必要があるのです。
普段あまり脂肪を取らないクリニックの医師が、もう少したくさんの脂肪を取れるのではないか、もっと多くの脂肪を取ってみたいと思い、いつもの吸引の延長と考え手術を行うことで、このような取りムラ・凸凹が起きてしまうのではないかと思うのです。
それでもしっかりとしたアフターフォローや術後の検診を真摯に行っていれば、自分のした失敗に気づき改善することも出来るのですが、当院に修正希望でご来院される患者様のお話を聞くと、術後1度も医師に診察されていないとおっしゃる方もいるのです。アフターフォローをしっかり行わない医師、手術の結果を真摯に受け取らない医師は、手術手技の上達も遅く、凸凹な仕上がりの脂肪吸引を続けてしまうと言えるのではないでしょうか。

そもそも、適切な指導を受けていれば脂肪の取りムラや凸凹はほぼ起きないはずですが、「形を整える程度が脂肪吸引だ」という方針のクリニックでは、しっかりとした量を取る脂肪吸引を指導できる医師はなかなか育つ環境にはないと想像できます。指導を受けずに、自分の技術を過信した結果や自分の技術欲や好奇心を優先させた結果が大きな取りムラや凸凹の原因の1つかもしれません。
もちろん医師個人の技術はとても大切で、日々精進していくことが必要不可欠です。しかし、美容外科では、確かな結果を出せる自信がある手術以外は行うべきではないというのが私の考えです。

水の森美容外科では凸凹にならない範囲でしっかりと脂肪を吸引するという方針の元、医師全員の技術統一をしておりますので、どの医師もしっかりと綺麗に脂肪吸引を行う技術を習得しておりますので、安心して手術をお任せいただければと思います。